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法改正

2015年7月21日 火曜日

特許法等の一部を改正する法律(平成27年7月10日法律第55号)について

「特許法等の一部を改正する法律案」は平成27年7月3日に可決・成立し、7月10日に公布されました。
今回の改正は、グローバル競争が激化する中、日本のイノベーションを促進するため、
知的財産の適切な保護及び活用を実現するための制度を整備する目的で行われたものです。

主な改正ポイントは次の3点です。 
 ①職務発明の活性化(※)
 ②特許料等の改定
 ③特許法条約、シンガポール条約(商標)への加入
 
※職務発明の活性化に関する改正のうち、職務発明に関する特許を受ける権利を初めから法人帰属とすることを可能とするという点について

今回の法改正で第35条第3項が下記のように新設されました。

  特許権法第35条(職務発明)第3項
従業者等がした職務発明については、契約、勤務規則その他の定めにおいてあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めたときは、その特許を受ける権利は、その発生した時から当該使用者等に帰属する。

会社において従業員が担当職務に基づいて職務発明を行う場合、その発明者が自分が勤務する会社だけでなく、
他の会社に職務発明に関する特許を受ける権利を二重譲渡する可能性もあり得たのですが、
今回の法改正で第3項の規定を新設することにより、職務発明に関する特許を受ける権利を始めから法人帰属とすることを可能にしました。


大切なのは下線部です。
「契約、就業規則その他にあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めたとき」
とされていますので、就業規則の中に特許、発明乙に関する取扱が明記されていない場合は見直しが必要になります。

この法律の施行日は公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定められます。
今のうちから、特許、発明に関する会社としての取扱を定めて、契約書や就業規則の見直しを行うことをお勧め致します。

投稿者 株式会社マーシャル・コンサルティング | 記事URL

2015年6月30日 火曜日

「ストレスチェック制度」実施マニュアルのポイント

◆「ストレスチェック制度」とは?
改正労働安全衛生法により、平均的にパートや臨時の労働者も含め50名以上の労働者を使用する事業者は、今年12月1日から来年11月28日までの間にストレスチェック(以下、「SC」という)を実施し、以降毎年1回以上実施することが義務付けられます。
SCは、メンタルヘルス不調の予防に役立てるため、労働者の職場におけるストレスの程度をチェックするもので、5月7日に「実施マニュアル」と「Q&A」が公表されました。

◆実施に先立ち決めておくべきこととは?
まず、事業者が実施を表明し、衛生委員会等で関連規程や実施方法、受検案内や結果等の通知方法、関連情報の取扱いルール等を決めておく必要があります。
また、労働者にも事前に実施について周知しておくとともに受検を促す等が必要となります。
実施マニュアルでは、これらについて、通知文書や調査票の例も挙げて解説しています。

◆実施後に対応すべきこととは?
結果を労働者に通知し、「高ストレス者」と判断された者には医師による面接指導を受けるよう勧めるとともに、一定規模の集団ごとに結果を分析してもらい、問題があれば職場環境の改善や高ストレス者に対する措置等を講じる必要があります。
このとき、本人の同意なく結果に関する情報を収集したり、結果提供に同意しない労働者に不利益取扱いをしたり、医師による面接指導を申し出た労働者に不利益取扱いをしたりすることはできませんので、注意が必要です。
実施マニュアルでは、こうした点も具体的に解説されています。
このほか、「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」を作成し、管轄の労働基準監督署に提出する必要があります。

◆事前の準備を早めに始めよう
SCは労働安全衛生法で定める、事業者に実施が義務付けられるものですから、健康診断と同様、就業時間中の受検等を認める必要があるほか、費用も事業者が負担します。
疑問や不安に思うことがあれば、専門家に相談する等してスムーズに実施できるよう早めに準備を進めましょう。

投稿者 株式会社マーシャル・コンサルティング | 記事URL

2015年5月15日 金曜日

「障害者」に関する指針が公表! 押さえておくべきポイントは?

◆すべての事業主が対象に!
改正障害者雇用促進法に基づく「障害者に対する差別の禁止に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」(障害者差別禁止指針)と、「雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会若しくは待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するために事業主が講ずべき措置に関する指針」(合理的配慮指針)が、3月25日に厚生労働省より公表されました。

◆「障害者差別禁止指針」のポイント
この指針では、 すべての事業主を対象に、募集・採用、賃金、配置、昇進・昇格、教育訓練等の項目に関して、障害者であることを理由とする差別を禁止すること等を定めています。
例えば、募集・採用にあたって、障害者であることを理由として、採用の対象から排除すること、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと、採用基準を満たす人の中から障害者でない人を優先して採用すること等は禁止されます。
ただし、積極的差別是正措置として障害者を有利に取り扱うこと、合理的配慮を提供し、労働能力等を適正に評価した結果、異なる扱いを行うこと等は、差別には該当しません。

◆「合理的配慮指針」のポイント
この指針では、すべての事業主を対象に、募集や採用時には障害者が応募しやすいような配慮を、採用後は仕事をしやすいような配慮をすること等を定めています。
例えば、視覚障害者に対しては、募集内容について音声等で提供すること、視覚・言語障害者に対しては、面談を筆談により行うこと、肢体不自由者に対しては、机の高さを調整すること等作業を可能にする工夫を行うこと、知的障害者に対しては、本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと、精神障害者に対しては、出退勤時刻・休暇・休憩に関し通院・体調に配慮すること等の配慮が会社に求められます。
ただし、合理的配慮の提供義務は、事業活動への影響の程度、費用・負担の程度、企業の規模等を総合的に判断し、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合は除くとしています。
厚生労働省では、平成28年4月の施行に向けて準備を進めており、企業としても動向を見守る必要がありそうです。

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2015年5月 7日 木曜日

通常国会に提出された「労働基準法改正案」のポイント

◆ついに法案提出!
労働基準法等の一部を改正する法律案(労働基準法改正案)が、4月3日に通常国会に提出されました。法案の内容は企業の労務管理にとって非常に影響が大きいものであり、4月下旬に審議入りとなる見通しですが、今国会で成立するかは不透明な状況だとも言われています。

◆改正案のポイント
(1)中小企業における月60時間超の時間外労働に対する割増賃金の見直し
   月60時間を超える時間外労働に係る割増賃金率(50%以上)について、
   中小企業への猶予措置が廃止されます。
(2)著しい長時間労働に対する助言指導を強化するための規定の新設
   時間外労働に係る助言指導にあたり、「労働者の健康が確保されるよう
   特に配慮しなければならない」旨が明確にされます。
(3)一定日数の年次有給休暇の確実な取得
   会社は、10日以上の年次有給休暇が付与される従業員に対し、5日について、
   毎年、時季を指定して与えなければならないこととされます
   (労働者の時季指定や計画的付与により取得された年次有給休暇の
    日数分については指定の必要はありません)。
(4)企業単位での労働時間等の設定改善に係る労使の取組促進
   企業単位での労働時間等の設定改善に係る労使の取組みを促進するため、
   企業全体を通じて一の労働時間等設定改善企業委員会の決議をもって、
   年次有給休暇の計画的付与等に係る労使協定に代えることができることとされます。
(5)フレックスタイム制の見直し
   フレックスタイム制の清算期間の上限が「1カ月」から「3カ月」に延長されます。
(6)企画業務型裁量労働制の見直し
   企画業務型裁量労働制の対象業務に「課題解決型提案営業」と
  「裁量的にPDCAを回す業務」が追加されるとともに、対象者の健康確保措置の
   充実や手続きの簡素化等の見直しが行われます。
(7)特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設
   職務の範囲が明確で一定の年収(少なくとも1,000万円以上)を有する労働者が、
   高度の専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、
   健康確保措置等を講じること、本人の同意や委員会の決議等を要件として、
   労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定が適用除外とされます。
また、制度の対象者について、在社時間等が一定時間を超える場合には、会社は、その者に必ず医師による面接指導を受けさせなければならないことされます。

◆施行日は?
法案が成立した場合の施行期日は平成28年4月1日ですが、上記(1)については平成31年4月1日とされています。

投稿者 株式会社マーシャル・コンサルティング | 記事URL

2015年4月 3日 金曜日

施行直前!「改正パートタイム労働法」への準備は万全ですか?

◆いよいよ4月から施行
今年4月から、改正パートタイム労働法が施行されます。短時間労働者(パートタイム労働者)を雇用されている事業主の方、準備は万全でしょうか。
パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)の対象であるパートタイム労働者とは、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
そして、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」等、呼び方は異なっても上記の条件に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」となります。

◆適用される法律
パートタイム労働者は、「労働条件の明示」「就業規則の作成」「解雇予告」「母性保護等」「退職時等の証明」「健康診断」「割増賃金の支払い」「最低賃金」「年次有給休暇」等について、パートタイム労働法だけではなく、通常の労働者と同様に、労働基準法・労働契約法・労働安全衛生法・最低賃金法が適用されます。

◆改正パート労働法の概要
改正の概要は以下の通りとなっています。チェックリストなどを作成し、漏れのない対応ができるよう注意しましょう。
(1)正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者の対象範囲の拡大
「職務内容が正社員と同一」、「人材活用の仕組み(人事異動等の有無や範囲)が正社員と同一」に該当すれば、有期労働契約を締結しているパートタイム労働者も正社員と差別的取扱いが禁止されます。
(2)「短時間労働者の待遇の原則」の新設
パートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合は、その待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとする、広くすべての短時間労働者を対象とした待遇の原則の規定が創設されます。
(3)パートタイム労働者を雇い入れたときの事業主による説明義務の新設
パートタイム労働者を雇い入れたときは、実施する雇用管理の改善措置の内容について、説明しなければならないこととなります。
(4)パートタイム労働者からの相談に対応するための事業主による体制整備の義務の新設
パートタイム労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備しなければならないこととなります。

投稿者 株式会社マーシャル・コンサルティング | 記事URL

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