ストックオプションは賃金に該当する?
ストック・オプション制度の導入を検討している企業も多い思います。他社の事例を見ているとかなり高額な対価を受けることもあるようです。さて、ストックオプションを行使したときの対価は賃金に該当するのでしょうか?
【ポイント】
労働基準法第11条の賃金には該当しません。
ストック・オプション制度は、企業が、取締役、労働者などに対して、自社の株式を予め設定された価格(権利行使価格)で購入することができる権利を付与する制度です。この権利を付与された労働者などは、株価の上昇時に株式を購入・売却することによって差益を得ることができます。
逆に株価下落時にはデメリットとなる危険性も含んでいます。つまりストック・オプション制度で得る利益は、権利行使をするタイミングにより大きくも小さくも変わってきますので、権利を受けた時点では確定要素が何もありません。
ここで、労働基準法上の賃金は、賃金を支払う時点でその金銭的評価が確定したもの(通貨)によって支払わなければならないとなっています。オプションを行使する時点は労働者本人が自由に決めるもので、使用者が決定するものではありません。
したがってストック・オプションは労働の対償となる賃金には該当しません。
ただ、労基法89条第10号に基づき、労働者の全てに適用されるストック・オプション制度を創設したときは、就業規則に定めておく必要があります。
全員が対象となるストック・オプション制度を導入している企業は就業規則に記載があるかどうか、ぜひ確認してください。
- 【関連条文】
- 労基法第11条
- 労基法第89条
- 罰則
- 労基法120条
- 就業規則を作成し労働基準監督署に届け出ていない場合
(就業規則作成届出義務違反)-30万円以下の罰金