評価・処遇制度の運用の透明化で、優秀な外国人社員の離職を防ぐ
自分の考えをはっきりと主張したり、自己アピールすることが当然と考える傾向にある外国人社員にとって、満足できる人事評価制度や賃金への処遇制度があることは働く上で重要なポイントとなります。
しっかりした人事評価制度が用意されていないと、「ここの会社に長くいても昇進できないかもしれない」と感じ、転職を検討する人も少なくありません。
また、しっかりした人事評価制度等がすでに導入されている場合でも、社員の成果が給与や賞与の処遇に結びついていない場合は、優秀な人材の流出につながる事もあり得ます。職務上の役割に応じて、客観的な指標に基づいた公正な評価を行い、昇給や賞与の決定を社内規程に沿って行うように運用の透明化を図りましょう。
評価者による客観的な事実に基づく評価が必要
外国人社員との評価面談時においては、上司の評価と自己評価が異なる場合に、なぜこの評価段階になるのか根拠のある説明が求められます。
公正な評価を行うためには、評価者が客観的な事実に基づいて評価を行うことが不可欠です。そのため、評価対象期間中の行動について、観察記録を日常的に外国人社員のプラス面とマイナス面の両方からつけておきましょう。
外国人社員の評価にあたっては、外国人であることが不利にならないような配慮が必要です。例えば、日本語の能力の面で特定の仕事に時間がかかることや、社内でのコミュニケーションなどマイナス評価されることのないように社内で評価方法を統一しておきましょう。
また、人事評価表の内容を日本語・英語で併記しておくと、外国人社員に理解しやすいうえ、評価をスムーズに進めやすくなります。
キャリアマップの作成
外国人社員を採用した後、その会社で定着してもらうためには、採用した外国人社員が求めるようなキャリアパスを提供できるかどうかがポイントになります。
そこで、 客観的かつ具体的な能力レベルの判定と育成計画を立案し、可能な限り今後のキャリアをイメージできるようなキャリアマップを次の点を踏まえて作成します。
- どのような仕事をどれくらいの期間担当するか
- どの程度の習熟レベルに達すればどう昇進できるのか
- 役割に応じてどのような権限が与えられるか
キャリアマップの提示
上記の注意点を元に作成したキャリアマップを採用面接などの際に明確に示すことで、よりモチベーションの高い優秀な人材を集めることが可能となります。
手間はかかりますが、長期的には会社の成長と利益につながり、社員にとっても企業にとっても大きなメリットをもたらします。
参考:スーパーマーケット業のキャリアマップ
出典:厚生労働省 キャリアマップ、職業能力評価シートのダウンロード
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